新しいデザインを考えて、サンプルを作って石が決まったら石に寄ってはですがなるべくばらつきの無いよう一気に石を仕入れます。
大抵は他の石やパーツなんかも仕入れるので、これがなかなかに勇気のいること。
私なりにはりこんだ靴やコートにもこんな額を払うことはまずありませんので、大丈夫やろうか…とどきどきしながら買うのです。
写真はオパールです。蛋白石ともいい、普通にお使いの上では問題ありませんが、仕立てる際には不安定で脆い宝石の部類に入り非常に気を遣います。
宮沢賢治も名声や権威の脆さをオパールになぞらえた小説を書いていますよね。
小さな頃はおばあちゃんの石となぜか思っていましたが、今ではとても好きな石のひとつです。
自然にこんな美しいものが出来るなんて、自然に敵うものはないと知りながらよい仕立て屋になりたいと思っています。